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栄養学的・臨床的評価ツール

現在の食餌の評価や栄養的な推奨事項の提示に役立つリソース 

筋量の評価

マッスルコンディションスコアを使用して患者の筋量減少を検出する

4 段階のマッスルコンディションスコアシステムは、触診による実用的な評価方法で、猫にも犬にも適用できます。獣医師だけでなく、飼い主も、この評価方法でペットの筋肉量を定期的にチェックすることができます。マッスルコンディションスコア(MCS)は、体重およびボディコンディションスコア(BCS)と併用することにより、犬や猫の身体組成、筋肉脂肪比、栄養状態を明確に把握するのに役立ちます。

体重評価を受けている黄色い猫

キーメッセージ


  • 除脂肪体重(LBM)の維持は、ペットの全般的な健康にとって重要であり、猫と犬の長寿に関連しています。除脂肪体重は、脂肪を除くすべての身体部位、すなわち、骨格筋、臓器、骨、皮膚で構成されます。 
    • 除脂肪体重はアミノ酸プールとして機能し、犬猫はここから免疫細胞、赤血球など、あらゆる細胞の必須成分であるタンパク質を産生します。 
  • 除脂肪体重が減少すると、ペットの筋力低下、免疫機能の低下、疾患や負傷、手術からの治癒力の低下につながります。 
    • サルコペニアは、疾患のない状態での高齢化に伴う除脂肪体重(特に筋量)の減少と定義され、高齢猫と高齢犬でよく見られます。 
    • また、除脂肪体重の減少は、一部の慢性疾患(うっ血性心不全、慢性腎疾患など)、負傷、または悪液質として知られる突然の病態でも発生します。 
    • サルコペニアでの除脂肪体重の減少は、多くの場合体脂肪の増加を伴うため、ペットの体重に変化はなく、除脂肪組織の減少が隠れています。 
  • 4 段階の MCS システムを用いて脊椎、肩甲骨、頭蓋骨、股関節の筋肉量を評価することにより、除脂肪体重の減少を同定できます。そのため、筋量減少の早期段階で介入措置を行うことができます。 
  • 高齢化に伴うサルコペニアを予防することはできないものの、高タンパク質食を与えることにより、筋量を含む除脂肪体重の減少を遅らせることができる場合があります。 
カンバセーション・スターター

「ご存じのように、私たちは毎回の身体検査で[ペットの名前]ちゃんの体重を測定しています。体重では、ペットの身体組成と栄養状態の一部しかわかりません。そのため、私たちは、ペットの体型と筋量も評価し、医療記録に記録することで、経時的な変化をモニタリングできるようにしています。筋量と除脂肪体重の減少は高齢化に伴うものである場合があります。私たちは、高齢化による除脂肪体重の減少を予防することはできませんが、[ペットの名前]ちゃんの食餌を高タンパク質食に変えて、その進行を遅らせることはできます。」

その他のリソース

Cupp, C. J., Kerr, W. W., Jean-Philippe, C., Patil, A. R., & Perez-Camargo, G. (2008).The role of nutritional interventions in the longevity and maintenance of long-term health in aging cats. International Journal of Applied Research in Veterinary Medicine, 6(2), 69─81. 

Freeman, L. M. (2012).Cachexia and sarcopenia: Emerging syndromes of importance in dogs and cats. Journal of Veterinary Internal Medicine, 26(1), 3─17. doi: 10.1111/j.1939-1676.2011.00838.x 

Kealy, R. D., Lawler, D. F., Ballam, J. M., Mantz, S. L., Biery, D. N., Greeley, E. H., Lust, G., Segre, M., Smith, G. K., & Stowe, H. D. (2002).Effects of diet restriction on life span and age-related changes in dogs.Journal of the American Veterinary Medical Association, 220(9), 1315─1320. doi: 10.2460/javma.2002.220.1315 

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Penell, J. C., Morgan, D. M., Watson, P., Carmichael, S., & Adams, V. J. (2019). Body weight at 10 years of age and change in body composition between 8 and 10 years of age were related to survival in a longitudinal study of 39 Labrador retriever dogs. Acta Veterinaria Scandinavica, 61(1), 42. doi: 10.1186/s13028-019-0477-x