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ライフステージ別の栄養

成長期、維持期、繁殖期、高齢期の各ライフステージにおける犬・猫の栄養要件に関する実践的な情報。

仔犬

大型犬の仔犬:カルシウムの過剰摂取は健康な骨の発達を妨げる

カルシウムは、仔犬のさまざまな機能にとって欠かすことのできない必須ミネラルであるため、適正量のカルシウム摂取はきわめて重要です。カルシウム不足は、くる病や疲労骨折を招く可能性がある一方で、カルシウムの過剰摂取は、骨格形成異常や二次的な栄養素欠乏につながる可能性があります。

大型犬の仔犬 カルシウムの過剰摂取は健康な骨の発達を妨げる

キーメッセージ


  • 仔犬は成犬とは異なり、消化管から吸収する食物カルシウムの量を十分に制御できません。仔犬はカルシウムを過剰に吸収して保持することが時にあり、骨格形成異常を引き起こす可能性があります。  
  • 大型犬や超大型犬のカルシウム必要量は、小型犬とは異なります。ただし、すべての大きさの仔犬に、1% のカルシウム(乾燥質量)を含む食餌で十分です。 
  • カルシウムの過剰摂取はリンの吸収を低下させるため、ペットの食餌で推奨されるカルシウム対リンの割合はおよそ 1:1 になる必要があります。 
  • 完全でバランスのとれた 成長期用の食餌は、安全域のカルシウム濃度を与えてくれます。このような食餌を与えていれば、カルシウム補助食は不要であり、むしろ有害になる可能性があります。  

その他のリソース

Larsen, J. (2010). Feeding large-breed puppies. Compendium: Continuing Education for Veterinarians, 32(5), E1-E4.